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「Web/SNSとアプリ両方を運用できるか不安」なときにまず覚えたい、効率化のための3ステップ

アプリで失敗しないためのポイント
2022.01.17
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    特に to C の事業を展開されている事業者にとって、「アプリをやる必要性は感じている」「しかし Web/SNS と両方を運用できるかどうかが不安」という二つの問題は常に頭を悩ませるものです。

    もちろん、何かのツールを導入したりすれば鮮やかに解決できるというほど簡単な問題ではありません。ただ、そう悩んでいる企画・構想段階にこそ知っておくことで、アプリ事業の立ち上げがスムーズになるポイントはいくつか存在します。

    そこで今回は、「運用」に関する不安をお持ちの事業部門の方に向けて、Web/アプリを並行して運用するために重要な最初の 3 ステップをご紹介します。

    1. アプリの役割を改めて(チーム内で)認識する

    結論から言うと、Web/SNS/アプリをすべて運用するのは大変ですが、デジタルマーケティングで DX を成功させるためにはむしろすべてを運用するほうが効果的です。

    アプリを伸ばすためには Web/SNS での集客効果が重要になり、Web/SNS の効果を最大化するためにはアプリの CV 効果が重要になるのです。

    アプリは PUSH 配信で顧客と継続的につながることができたり、Web に比べて滞在時間が長くなることから EC サイトでの顧客単価、サービス業・アミューズメント業における来店頻度を伸ばす効果が期待できます。

    しかし、アプリ単体では新規顧客の集客は難しいですし、実店舗・施設でスタッフがアプリを案内するだけでなく Web/SNS を活用するほうがユーザー数も効率的に伸ばせます。

    逆に、Web/SNS の運用がうまくいって多くのアクセス・インプレッション(認知)を集めていても、「数字の割には購買・集客につながらない」というケースは少なくありません。そんな大量のユーザーを少しずつ育成していくために、「大変だとは思うが、やる必要がある」と iOS/Android アプリを前向きに検討する企業様も増えています。

    すみわけ図

    つまり、アプリで「やらない(優先度が低い)こと」を決めることも重要なポイントの一つです。

    2. 運用体制を整理し、管理画面/システムの設計にも応用

    iOS/Android アプリの運用を楽にするには、

    • 運用の方針・体制
    • 社内で欲しいレポート・データの項目

    を事前に整理しておくことが重要です。つまりは管理画面と、裏側のシステムを「企画・設計」するフェーズが重要になります。

    フルスクラッチで開発すればオーダーメイドで作り込めますが、ノーコードサービス(SaaS)などのパッケージを利用する場合は、自社独自の事情に合わせたカスタマイズをしようとしても限界があります。ですので、あらかじめ 自社の各部門の関係者・責任者と話し合い、アプリに求める「運用」と「レポーティング」に関する要求を整理しておきましょう。

    また、運用スタイルに関しては、「本部主導」「現場主導」の場合でそれぞれ下記のような点がポイントになります。

    現場でアプリを運用しきれず、本部で一括運用する場合

    LINE 公式アカウントを運用していて、各店舗ごとにお知らせを配信してもらっている企業様の中では、「各店舗の担当者によって依頼したお知らせ配信をしてくれなかったり、時間がずれたり、フォーマットが少しおかしくなっていたりする」というお悩みを聞くこともあります。

    iOS/Android アプリでも、各店舗のマネージャやスタッフごとにアカウントを作って各自で運用してもらおうとしても 「結局、本部のスタッフが各アカウントに都度ログインし、原稿をコピー&ペーストして PUSH 配信をするのでつらい…」 というケースがあります。

    ですので、各現場に十分な人手がおらず運用ができなさそうだという場合は

    1. 本部スタッフのみ管理者権限でアカウントを作る(現場スタッフはデータの閲覧→資料の印刷のみできるなど)
    2. PUSH 配信の画面で、「配信先の拠点(=その拠点を登録・フォローしている顧客グループ」を選択
    3. スケジュールを設定して配信

    という運用フローをあらかじめ想定して管理画面と裏側のシステムを設計することが重要です。

    本部が人手不足で、現場に運用してもらう場合

    逆に、小規模な事業や、本部が大規模な Web に注力している場合、DX が遅れている場合などは、本部のスタッフのほうが時間が足りなかったり、本社/本部主導で進めづらかったりというケースもあります。

    その場合は多くの拠点・職位のスタッフに対してアカウントを発行することになるので、職位などに応じて権限を設定し、「操作できる画面」「閲覧できるデータ」などをあらかじめコントロールしておくことが重要です。

    また、SNS アカウントのように「作ったはいいものの、現場で全く運用されない」という事態を避けるための対策も重要です。

    新しく導入したアプリを現場で活用してもらうためには、

    • アプリ上での行動が購買・予約などにつながった場合はしっかりと評価する(完全には評価しきれない場合もあるが、何かしらの指標をつくる)
    • 周りを巻き込みながら「新しいツールをしっかり運用してくれている」という推進者の行動そのものを評価する
    • 入社 1〜2 年目の若手スタッフに「売上目標で貢献できるようになるまでは時間がかかるかもしれないから、まずはデジタルツールで先輩たちを助けられるようにしてほしい」と役割を伝える

    といった施策があります。

    また、現場のスタッフに協力してもらうことは他の視点でもアプリ事業にとって重要です。デジタル広告の相場は年々高騰しているので、現場のスタッフがチラシ・POP や店頭接客で顧客に案内してくれるかどうかは、アプリのダウンロード数の伸び具合にも影響するのです。

    図 - 運用してもらえないときは

    3. 「効率化」の視点でアプリのシステムと管理画面を設計する

    研究期間などの調査データでも、IT 開発のプロジェクトの成否は、企画〜設計のフェーズにかかっているといわれています。

    特に、Web/SNS/アプリというデジタルツールを目的や顧客の属性・フェーズに応じて使い分けることになる場合は、運用スタッフの労力を削減するシステムが構築できるかどうかが重要です。

    • コンテンツの配信がしやすいか
    • PUSH 配信やアプリ内メッセージなどのマーケティング施策がしやすいか
    • 施策の配信時期・ターゲットなどの設定がスムーズにできるか
    • HTML などの知識がないスタッフでも操作できるか
    • 画面・フィルタを細かく切り替えたりせずに、ダッシュボードや分析のトップページで必要な情報が出てくるか

    といった面での「品質」によって、アプリの運用にかかる労力が大きく変わってきます。

    とはいえ、iOS/Android アプリを初めて運用するという場合は、「運用する際はどんなことがトラブルの元になるのか」「システム・管理画面でどんなことができたら助かるのか」という知見が社内にないというお悩みもよく聞かれます。

    その場合は、アプリ事業がスタートしてから拡張しやすいシステムにしておくことが非常に効果的です。

    ノーコードサービスやパッケージ(SaaS)を使うと、管理画面やシステムはすべての利用企業に向けて作られており、自社ならではの細かい事情に応じてカスタムしていくことは難しいものです。

    ですので、走りながら作る「アジャイル開発」や、業界のトレンドや最低限の機能群だけパッケージを利用して残りを自社に合わせてカスタムする「ハーフスクラッチ開発」といった手法を検討してみることもおすすめです。

    「Web/SNS とアプリ両方を運用できるか不安」なときに知っておきたいポイント・まとめ

    • Web とアプリはお互いの弱点を補完するため、両方運用するほうが効果は上がる
    • 限られた時間と人手で両方を運用するために必要なことを「企画・設計段階で」整理しておきたい
    • 多くの場合は「現場スタッフに協力してもらえるか」という点も重要になる
    • アプリを開発する際は「つくった後のこと」までの計画が必須

    BackApp はアプリ開発を中心に事業を展開しておりますが、「アプリだけですべての課題が解決するわけではない」「そのためには顧客にとってだけでなく運用企業様にとっても “使いやすいアプリ” が必要」だと考えています。

    お客様のビジネスの状況を細かくヒアリングするところからご相談に乗らせていただいておりますので、もしお悩みのことなどありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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