「プッシュ通知ってメルマガより開封率が高くなるの?」メールとの違いを出すには気配りが大切

「若い人はメールなんて使わないし、メルマガなんて送っても見られないだろう」

「忘れがちな期間限定の情報などはきっと顧客も求めているし、確実に伝えておきたい」

そんなときには、iPhone/Android アプリを企画・開発あるいは現行の Web サイトをアプリ化することで、独自のプッシュ通知を送るという 販促・集客施策がよく検討されていると思います。

しかし、プッシュ通知は決して “使えば売上が伸びる” 魔法の杖のようなものではありません。運用や開発の前に、メリット・デメリットや役割をしっかりと理解しておきましょう。

スマホアプリ最大のメリットであり、メールに代わる宣伝方法となるプッシュ通知

基本的に、iPhone/Android アプリを使うユーザーの大半は「プッシュ通知自体には嫌悪感はない」「特に画面上に出てくる部分を読んでからの判断にはなるが、開封することが多い」という傾向があります。

データとしても、メルマガの開封率はおよそ 10〜20 % (※自発的に登録している場合)に落ち着くのに対して、プッシュ通知の開封率は 50 % 以上を記録することもあります。

Web 広告という大きなくくりで見ても、株式会社Macbee Planet の調査ではユーザーの約 90% が「好ましくない、表示してほしくない」と思っていますが、40 %のユーザーは「興味がある内容ならばクリックする」と回答しています。全体最適化メインの Google Adsense などに比べるとプッシュ通知はターゲットが明確なので、ユーザーが「有益な情報が手に入るならば(必須条件)プッシュ通知を注視する」と考えやすくなります。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000023647.html

また、企業独自のアプリでは、新しいニュースやセール情報などがないときにもプッシュ通知を送ることができるという事実は意外に知られていません。ゲームアプリの『あなたがいない間にこんなことが起きました』という進捗報告、EC アプリの『もうチェックした?』というリマインド(予約されているものを忘れないように再通知すること)など、ユーザーに購買行動を促す投稿以外のプッシュ通知をうまく使うことで、アプリを定期的に起動してもらうという使い方もされています。

送り方を間違えると、開封率が高くても「アプリ削除のきっかけ」になる?

ただし、プッシュ通知は決してメリットだけではありません。

各企業のビジネスアプリだけでなく、大衆向けの SNS アプリでも同様ですが、

  • 1 日に何度も、あるいは同じ内容を何度も送ってくる
  • 明らかに自分に関係ないような情報が届く
  • 通知欄だけを見ても何が言いたいのかわからない

といったことがあると、ユーザーからの信頼を失うことになります。

たとえば、企業側が「休眠ユーザー(アプリをインストールしてはいるものの、起動してくれていない)に、もう一度アプリを使ってほしい」という目的で、アップデートの際には何種類かの通知を新しく実装し、自動的に配信を ON にしておいたとします。

ユーザーは、いきなり届いた通知の内容を「今の自分にはぴったりな、お得な情報だ」と感じることができれば、再び使ってくれるようになるかもしれません。しかし、
ユーザーが「こんなのがいきなり送られてくる意味がわからない」と感じるプッシュ通知を送ると、逆に “邪魔なアプリ” を削除するきっかけを与えてしまうことになります。

つまり、プッシュ通知の配信は、「ユーザーにこういう行動をしてほしい」「何種類もパターンを用意する労力がないから、全ユーザーに同じ内容を」という企業側の目線・エゴではなく、常にユーザーの視点で企画する必要があります。

また、プッシュ通知ならではのテクニック自体はありますが、たとえば「冒頭に重要な情報を入れる」というのは SNS 運用や SEO にも共通して言われることです。つまり、もっとも重要なことは社内で “運用(ユーザー目線)” という業務のノウハウを貯めていくことになります。

参考:
http://appmarketinglabo.net/push-livepass/
https://netshop.impress.co.jp/node/2778

スマホアプリは、「プッシュ通知を切れなくすれば…」という “悪巧み” がバレやすい

BackApp のスタッフもよくお客様に説明させていただくのですが、アプリは「最初に失敗すると回復に苦労する」という側面があります。

たとえば、初期のインストール時やアップデート後に、多くのユーザーが「この通知はいらないな」と思うものがあったとします。そこで、ユーザーが「通知をオフにする方法がわからない」となると、日々そのアプリを使っていく中で少しずつストレスが溜まっていきます。

一時期、Web サービスを中心に「退会の処理をわかりづらくするほうがユーザー数が伸びやすい(減りづらい)」というノウハウが横行したこともありました。Web サービスや企業自体の評判は、公正なレビューサイトがないため、“抜け道” のようなテクニックも確かにあるのかもしれません。

しかし、アプリの場合はアプリストア(App Store, Google Play)の公開レビューがあります。退会処理やプッシュ通知を切る処理を複雑にするなど、企業都合での施策をしていると、ダウンロードしようとするときに必ず目に入る欄に「このアプリはひどい」と星1つのレビューを投稿されるリスクもあります。

アプリストアでユーザーの平均評価が低いことが明らかになっているアプリは、ダウンロード率、つまり宣伝の効果や、売上にもマイナスの影響を与えてしまいます。

参考:「とりあえず iPhone/Android アプリも出そう」から始まる失敗——星1つのひどいレビューは想像以上に売上に響く

LINE・SNS・PWA など…「プッシュ通知は開封率が高いから」だけで選ぶなら他にも候補はある

当然ながら、スマートフォンに通知を配信できるのは企業公式アプリだけではありません。特に LINE や SNS からは一日のうちに複数の通知が届くという方も多いと思います。

特に、知らない企業からの通知ではなく “LINE の通知” として配信できる LINE@(現・LINE 公式アカウント)は、店舗ビジネスの再訪促進施策として多くの企業に使われてきました。ユーザーにとっては友だち登録(企業公式アプリでいうインストール)に抵抗を持たれづらく、通知 OFF(ミュート)もしやすいことがメリットです。

当たり前のことですが、企業が Web やアプリを運用する際、プッシュ通知とは一つの手段です。カスタマージャーニーやファネルのプロセスの一部分であり、最終的な集客・購買・認知などユーザーに期待する行動を起こしてもらうための施策になります。企業公式アプリの場合、プッシュ通知を配信するにもまずアプリ自体を宣伝し、ユーザーにインストールしてもらう必要があります。

プッシュ通知を活用した施策を検討している場合は、まず通知を配信した上でどんなページを用意し、何を期待するかという全体の構図を整理してみることが必須といえます。

参考:2019年からLINE@がリニューアル? 企業公式アプリとのメリット・役割の違いとは

(注意点)iOS や Android のアップデートによる「プッシュ通知が届かない」という不具合を防ぐ

スマホアプリの泣き所の一つは、ユーザーが使っている端末と OS が定期的に更新されることです。

プッシュ通知の不具合など、端末固有のバグが発生することは決して珍しいことではありません。たとえば数百万人のユーザーがいるアプリでも「特定メーカーの端末ではアプリが起動しない」「アプリ内の設定ではプッシュ通知を ON にしているのに、システム側の処理が優先されて届かなくなっている」といった不具合が発生することもあります。

このような不具合は事前に 100 % 防ぐこと・対処することが難しいため、iOS や Android の新しいバージョン、iPhone の新しい機種などがリリースされたときにどれだけ早く検証・対応できるかが鍵となります。もちろん、開発の段階でも多くの機種を想定してテストすることが大切です。

プッシュ通知配信で間違いを犯さない・メールより高い開封率を出すためのまとめ

  • 同じ数のユーザーに送るのであれば、メルマガよりアプリのプッシュ通知のほうが効果が出やすいのは事実
  • 「なんで自分に送られるのかわからない」「うざい」通知が何度も届くと、削除されるリスクも
  • プッシュ通知の運用失敗はアプリの公開レビュー、つまり事業自体にもマイナス
  • iOS/Android やスマホ端末のシステムがアップデートされたときの不具合には要注意
  • 単にプッシュ通知を使うだけなら LINE など他の選択肢もあり。「なぜアプリなのか」「アプリで何を目指すか」という全体図を描くことが重要

プッシュ通知の開封率を高く維持し、事業の利益を高めるには、開発者のスキルと運用担当者の気配りが重要です。

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