プロモコードとは、スマホアプリ開発を終えたリリース前の段階で、限られたユーザーに無料でアプリや課金コンテンツを提供するための機能です。
最終的な検品作業やレビュー依頼の際に使われるものですが、「どうやって使うんだっけ?」と忘れがちなことも多いため、開発者がコードを発行する方法から利用者がコードを入力する手順までをまとめました。
プロモコードの仕様と、主な用途・目的
仕様としては
- iOS の各プラットフォームに対して、あるいはアプリ内課金に対してコードを発行できる
- アプリ自体のプロモコードの場合、「配信準備完了」「予約注文配信準備完了」または「デベロッパによるリリース待ち」の状態のときに利用可能
- App 内課金の場合はステータスが「承認済み」になっているときのみ表示される
- 発行できるのは Admin, App Manager, Legal, または Marketer
- 有効期限はコードの発行日から 4 週間 (※ iOS DeveloperProgram の更新時期にも注意しておきましょう)
- 各コードは 1 回 (1 ユーザー) しか使えない
- 発行できるコードは各バージョンとアプリ内課金コンテンツに対して最大 100 個で、1 つのアプリで提供できる最大数はこれらの合計 1,000 個まで
- 利用可能数 (残数) は、半年間ごと(1 月 1 日と 7 月 1 日)にリセットされる
- アプリがアップデートされても、プロモコード版を入れたユーザーは通常通り利用 (更新) 可能
- 非営利目的でのみ使用可能(イベント参加特典として限定アイテムをダウンロードさせるなど、コード自体が商材になる使い方は現状不可能)
というものになり、主な使い方としては下記の通りです。
1. アプリのリリース直前に(公開を控えているバージョンの)動作確認を行う
基本的にはこういった使い方になるかと思います。社内でテストするのはもちろん、開発版を触っていない検品スタッフにテストしてもらう際などにコードを共有します。
テストできるのは「まもなく公開されるバージョン」なので、ここで大きなバグが出なければとりあえずは安心してリリース当日を迎えられるでしょう。
2. メディアの記者の方に触ってもらう
大規模なアプリ事業になると、事前にメディア関係者にプレスリリースを配信して記事化を打診しますが、まだストアで公開されていないアプリは社外の人間が触ってみることができません。そんなとき、興味を持ってくれた記者の方それぞれに固有のプロモコードを配布するというケースもあります。
3. 潜在顧客に配布する
メディア関係者への配布と近いですが、提携を視野に入れている相手や、ヘビーユーザーになってくれそうなインフルエンサーにあらかじめ触ってもらうという用途です。ローカルのイベントや MTG の席などで案内する形になると思われます。
iOS アプリのプロモーションコードの発行方法(アプリ開発者)
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iTune Connect の「App 情報」ページから、ツールバーの「機能」→ 左側の列の「プロモーションコード」をクリックします。
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「App プロモーションコード (リリース前のアプリ自体)」、「App 内課金のプロモーションコード」のうち、利用したいものの下に、それぞれ生成したい数量を入力します。
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右上隅の「コードを生成」をクリックします。
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ダイアログ内のコードをコピーします。または、テキストファイルをクリックして、コードを含む .txt ファイルをダウンロードします。
画像出典:https://help.apple.com/itunes-connect/developer/#/dev1e322b132?sub=dev2b8b1a292
※ App の「プロモーションコード」ページから「履歴」をクリックすると、生成された日付が表示されるので、その日付から 4 週間後が有効期限となります
iOSアプリや課金アイテムの試し方(テスター、レビュワー等への案内用)
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開発者がプロモーションコードを発行し、メールなどで相手に共有します。 ※各コードは一度しか使用できません
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対象となるデバイスで App Store アプリを起動し、「コードを使う」を選択します
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プロモーションコードを入力し、アプリをインストールします
「コードを使う」は App Store アプリ Today タブの一番下にあります。ストアのデザインは何度かリニューアルされていますが、基本的には iTunes カードを使う際と同じ場所にあります。
※ アプリ内課金のプロモコードの場合、アプリが無料であれば自動的にインストールが始まります。有料アプリの場合は、この処理の前にダウンロードしておく必要があります (費用面はテストやレビューを依頼する開発者にご確認ください)
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