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何を重視すればいい?Web/アプリ制作会社の探し方・選び方を考える

アプリで失敗しないためのポイント
2024.01.12
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    (2024 年 1 月更新)

    自社のホームページや会員向けアプリを社外のベンダーに外注する際に、「どうやって制作会社を決めればいいのか」というお悩みはよく聞かれます。

    当然ながら「絶対に失敗しない探し方・選び方」は存在しませんが、制作会社の BackApp としては「注意したほうがいい点」や「考え方」ならばいくつか提示できます。

    そこで、今回は Web システムや iOS/Android アプリの開発を社外に委託しようとお考えの企業様 (ご担当者様) 向けに、外注時のポイントをまとめました。

    1. iOS/Androidアプリ・システム開発の外注先の主な探し方

    Webサイトやシステム、アプリなどのジャンルを問わず、探し方としてはたくさんあり、

    • 知人・取引先の紹介
    • アプリ (Web サイト) 開発について調べていたときに見つけた会社に相談
    • メディアで取り上げられている会社を見て問い合わせ
    • 一括見積もりサイトを利用
    • 制作会社の名鑑・ポータルサイト類から探す
    • 展示会・相談会のようなイベントでつながった企業に後日改めて相談
    • 条件を指定し、紹介・マッチングサービスを利用する

    などのパターンが挙げられます。

    探し方自体で NG なものは少ないといえますが、失敗事例が多いものもあります。

    1-1. 紹介されたベンダーにそのまま発注するのはリスクが高い

    事業部門が主体となって IT ツールの導入〜システム発注をする際は、社内で紹介された(付き合いのある)社外ベンダーに依頼するというケースもあります。

    しかし、IT ベンダーにもそれぞれ得意分野があるので、自社と相性がいい企業が紹介される可能性は高いとはいえません。

    発注ナビ株式会社の調査では、「取引先や社内の人間から紹介されたベンダーに発注した担当者の 87% は成果物に不満を感じている」というデータもあります。

    ですので、Web/アプリを発注する際は複数社の話を聞いて比較することをおすすめします。

    1-2. あい見積もりから「最安価格での発注」もややリスク

    上記のような理由から、相見積もりやコンペ形式で、ベンダー複数社のプランを比較検討すること自体は日常的に行われています。

    しかし、限られた予算の中で発注できるように費用にだけ着目するのは失敗のリスクが高まります。

    • 初期費用はパッケージ(SaaS)を導入するノーコード開発が圧倒的に安い
    • セキュリティ面や動作速度・拡張性など、提案時点ではイメージできない項目を評価しづらい

    という二点の理由で、比較した際には低価格なノーコードパッケージがより良く見えるものの、自社の企画にあっているかどうかはわからないからです。

    特に iOS/Android アプリや予約システムなどは顧客に継続的に使ってもらう必要があるので、「現行のシステムはスピード重視で安価に作ったが、品質に不満があるのでリニューアルしたい」というご相談を受けることも少なくありません。

    2. まずWeb・アプリの構築方法を知る

    Web や iOS/Android アプリを他社に外注で構築してもらう場合は

    • 既存のパッケージ・サービスを契約し、コードを書かずにデザイン・レイアウトなどだけを決める(ノーコード開発)
    • 既存のパッケージを利用しつつ、追加で欲しい機能やレイアウトの変更依頼などに応じてコードを書いてもらう(ローコード開発)
    • すべてコードを書いてもらい、独自のシステムを構築する(フルスクラッチ開発)

    というパターンがあります。構築方法によって、見積りの価格や納期、そして機能性や動作速度といった品質面で大きく差がつきます。

    例)iOS/Android で会員向けアプリを作る場合、パッケージでは初期費用数百万ですが、フルスクラッチでは数千万円規模になります。ですが、パッケージには下表のように中長期的なリスクがあります。

    ですので、自社の企画ではどの手法が向いているかイメージしておくとスムーズに見積もりの依頼ができます。ただし発注前に決めきる必要はなく、ベンダーと相談しながら決めるのがベストです

    プラットフォームの提供企業 メリット デメリットやリスク
    母体が事業会社
    ※受託開発機能がない
    ・アップデートが速い
    ・事例が豊富(増えるペースが早い)
    ・パッケージで定められた範囲外はカスタムできない
    ・個社対応のカスタムは遅い
    母体が制作会社
    ※受託開発もできる
    ・パッケージ範囲外もカスタムできる(料金プランは変わることが多い)
    ・社内外のシステムとの連携が強い
    ・専門企業よりもパッケージ自体の動きは遅い
    ・サポート体制(手厚さ)は企業によって差が出やすい

    3-2. システム開発の失敗原因は要件定義に多い=開発する前のサポートも重要

    国内での調査では、ITシステム開発が失敗する最も大きな要因は「要件定義」にあるとされています。

    つまり、新システムの導入やリニューアルを成功させるためには

    1. システムに関わる社内の各部門の要求を整理する(発注側)
    2. もれなく洗い出した要求をもとに、適切な仕様に落とし込む(制作会社)
    3. 各仕様に対して、技術的な制約や予算などを元に優先順位をつけながら取捨選択していき、最終的な仕様を固めていく(制作会社→発注側)
    4. 開発に着手する(制作会社)

    という流れが理想です。

    ですので、Webシステム/アプリ開発を相談する IT ベンダーには

    • 技術的に実現できるか、どんなリスクがあるかを把握していること(技術力と知見)
    • 技術だけでなく、自社のビジネスモデルを理解した上で考えてくれること
    • 設計段階からコンサルティングできること

    といった要素が求められます。

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    3-3. 最終的には「担当者の知識と態度」「提案力」?

    複数のベンダーから提案を受けていると、メリット・デメリットという点では優劣が付けづらくなり、「見積もりや、質問に対する回答が早かった」「知識が豊富で、わからないことを教えてくれた」など “担当者が信頼できるか” という視点でベンダーを選ぶケースもあります。

    特に iOS/Android アプリやコンテンツ配信メディア、予約システムなど中長期的な運用が必要なものを作る場合、外注するITベンダーとは長い付き合いになります。最終的には「その会社を信頼できるか」という点も判断基準としては間違ってはいないといえます。

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    [まとめ] では結局、失敗しづらいWeb/アプリ制作会社の探し方とは?

    • Web・アプリの基礎知識をつけながら、複数社の話を聞く
    • ノーコード開発とスクラッチ開発の特徴を理解し、予算や納期・やりたいことから構築方法をイメージする
    • 予算以外で、比較検討の際の優先順位をつける(カスタム性、サポート体制、事例の有無など)
    • 仕様を決める段階から伴走できる企業を優先

    ということをまず念頭に入れておきましょう。

    当然、我々制作会社からしても「うちに任せていただければ絶対に安心です」と言えるわけではありませんので、ぜひ複数の会社から具体的な話を聞いてみてほしいと考えています。特にベンダーへの外部委託の経験が浅いうちは、じっくり考えることで信頼できる外注先の条件が見えてくるのではないかと思います。

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