ブログ

スマホアプリの公開後にかかる費用とは?リリース後の保守運用・メンテナンスコストを想定しておこう

アプリの費用、相場観を考える際には、“開発” のためのコストに目がいきがちです。

しかし、アプリ事業は公開してからが本当の勝負の始まり。維持するにも、バージョンアップをするにも、当然ながらコストがかかります。

そこで、今回はアプリの企画段階で「公開後のためにはどれだけ予算や人員を確保しておくべきか」という視点が持てるよう、アプリ公開後にかかってくる運用コストの種類と考え方をご紹介します。

開発コストの記事でも書かせていただきましたが、制作会社が「うちが考えているアプリだとどれくらいの費用になる?」という見積もりを求められたとしても、完成系のイメージを正確に共有できなければ、金額はアテにならなくなってしまいます。ですので、費用の種類と考え方を知っていただくことで、アプリ事業のチーム内である程度の想像ができるようになることが一つのゴールではないかと考えています。

運用している限りは毎月かかるサーバー代

運用コスト:毎月定額(Web サイトを運用中であれば目安にはなる)

Web サイトと同様、アプリもインターネット上にデータベースを持つわけですので、当然ながらサーバー利用料は毎月必要になります。

サーバー代は基本的に規模(ユーザー数)に応じて値段が上がるものなので、小規模なアプリであればあまり大きな金額にはなりません。しかし、順調に成長したときには素早く増強の判断を下し、コストをかけていく必要があります。

また、大規模な広告キャンペーンを始めた場合やメディアに取り上げられたときなどに増強が求められるのは Web と同じです。特にアプリは既存顧客と良い関係性を築くことが目的になることが多いので、サーバーのダウンには気をつけたいところです。

追加開発・保守・メンテナンスの費用

運用コスト:アプリの規模(ユーザー数や機能数)に応じて頻度が上昇

ごく限られた用途のシンプルなアプリであればあまり必要ないかもしれませんが、ほとんどのアプリは公開後、ユーザーからのさまざまな要望が届きます。

ユーザーが普段使っている他のアプリに比べ、「探しづらい」「待ち時間が長い」といった動作面での不満があるかもしれません。そして、もしかすると企画会議の段階で「これは必要ないんじゃないか」と切り捨てた機能が、ユーザーにとって「何故ないのか」「ないと困る」ものだったかもしれません。

さらに、自社のスタッフが誰も使っていない、あるいは開発チームで事前に動作テストをしていなかった Android 端末でのみ、クラッシュなどのバグが発生しているかもしれません。

どれだけ経験を積んでも、新規サービスは出してみなければユーザーの声がなかなか予想できないものです。このような事態に備えるため、アプリの開発後も自社あるいはパートナー企業に、追加開発ができる体制を整えておくことが重要です。

ですので、アプリ公開後の運用コストの中には欠かさず、アプリの規模に応じた “追加開発・メンテナンス費” も見積もっておきましょう。

iOS/Android のアップデートに要注意

追加開発と似た項目ですが、こちらは保守・メンテナンス作業の規模が大きくなりがちで、回避することが難しいものです。

私たちが開発するアプリと同様、スマートフォン自体も、より便利になるように Apple 社と Google 社によって定期的に更新されています。

ですが、OS がアップデートされると、今まで問題なく動いていたアプリに予期せぬ不具合が起きることもあります。iOS のアップデートによって不具合が起きた場合は、アプリユーザーの多くが影響を受けてしまうため、素早く対処することが求められます。

今までの主要なアップデートの歴史は

iPhone, iPad

  • iOS 9.0 (2015 年 9 月)
  • iOS 9.2 (2015 年 12 月)
  • iOS 10.0 (2016 年 9 月)
  • iOS 10.1 (2016 年 10 月)
  • iOS 11 (2017 年 9 月)

Android

  • Android 4.1 – Jelly Bean (2012 年 7 月)
  • Android 4.4 – KitKat (2013 年 10 月)
  • Android 5.0 – Lollipop (2014 年 11 月)
  • Android 6.0 – Marshmallow (2015 年 10 月)
  • Android 7.0 – Nougat (2016 年 8 月)

と、両者ともおよそ 1 年単位で大きなアップデートがありました。

つまり、アプリ事業の年間予算を考える上で「iOS/Android のアップデート対応」を想定しておくと、いざというときに困らずに済みます。

ユーザーとコミュニケーションを取るための費用

カスタマーサポート(CS)

運用コスト:社内の人件費・研修費およびリソース

前述の通り、アプリを公開するとさまざまな端末でインストールしたユーザーからの要望や不具合の報告が寄せられます。

「正直、いちいち対応してられない…」と思うかもしれませんが、アプリには「ユーザーからの評価がストアに公開される」「レビューの点数が低いと、事業に悪影響を与える」という特徴があります。対応を丁寧にしないと、苛立ったユーザーが星1つをつけ、ネガティブなレビューを投稿するといったことも少なくありません。

参考:「とりあえず iPhone/Android アプリも出そう」から始まる失敗——星1つのひどいレビューは想像以上に売上に響く

アプリをインストールしてくれた顧客は、それだけ貴社に興味を持ってくれたということです。ですので、アプリや Web サイトで問い合わせフォームを明記したり、ストアのネガティブなレビューに返信したりと、社内の担当者が素早く対応することが重要です。

そして、開発チームやパートナーへの “報告” も、慣れているかどうかで意外とコストがかかるもの。

  • 不具合を訴えるユーザーは、アプリや iOS/Android を最新版にアップデートしているのか
  • 再現性はあるものなのか、一度だけ偶然発生したものなのか(担当者が同様に試してみても不具合が確認できるか)
  • 大勢が使っている端末なのか、あまり使われていない端末なのか

など、基本的な情報をしっかりとヒアリングして開発陣に伝えなければ、現場は混乱してしまいます。

コンテンツの更新・運用担当

運用コスト:社内の人件費・リソース、必要に応じてデザイナーやイラストレーターへの外注費

必要なときにだけ使うアプリや、Web サイトの中身を読み込むビューワーアプリ、実店舗のコンテンツを拡張するようなアプリなどであれば、あまり重要ではありません。

しかし、日常的にアプリを起動するユーザーが多くなければ成立しないエンタメ系・ライフスタイル系のアプリなどは、起動したときに定期的にコンテンツが更新されていなければなりません。

新しいコンテンツを更新することで、プッシュ通知を送ったり、SNS で告知したり、広告を流すことで、アクティブなユーザーを増やすことができます。

ユーザー目線でコンテンツを更新し、良い体験をもたらすことができれば、アプリ事業のブランドイメージが向上し、貴社の “ファン” が順調に増えていきます。C 向けアプリであればここがゴールになることが多いため、費用や知恵を注ぐべき “勝負どころ” でもあるのです。

iOS/Android アプリ公開後にかかる運用コストに関するまとめ

  • サーバー代は Web サイトと同じように費用がかかる
  • 公開してから気づくバグ・不具合は少なくない
  • 事業部の意図とは別に、顧客からの要望が増えることで「更新せざるを得ない」場合もある
  • スマホの OS、システム自体が更新されると、アプリ側も保守のための更新作業が求められることが少なくない
  • 顧客と向き合う担当者と開発チームのコミュニケーションが円滑に進まなければ、運用コストがかさみがち

恐縮ではありますが、具体的な金額や相場はアプリの規模や種類によって大きく変わるため、我々としても明言はできません。

もし現在アプリ事業を企画しており、コスト面も考慮して詰めていきたいというお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

0
  関連記事