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「機能」ばかり考えて「デザイン」が疎かになっていませんか?アプリのデザインが売上に与える影響とは

今までアプリや Web サイトを外注したとき、見積もりに書かれている「デザイン費用」の金額を意識されたことはありますか?

最近ではクラウドソーシングが盛んになり、名刺やロゴのデザインも “格安” で発注できるようになっています。その文化に慣れてしまうと、「デザインに高い費用をかける意味とは?」と疑問に思いがちです。

そこで今回は、「制作会社やプロのデザイナーがデザインにこだわる理由・意図」について、実例も交えながら簡単にご紹介したいと思います。

優れたデザインによって、商品の魅力が増すことも

アプリに限らず、デザインは「いくら予算をかければいくら返ってくるのか」という金額換算がしづらく、予算を組むにも苦労します。最近では安く外注できる手段も増えてきたので、機能開発に予算を注いだほうがいいのではと思うこともあるかと思います。

しかし、素人には気づかない “デザインの違い” が、製品の売上に大きな影響を与える場合もあるのです。

試したり効果を測定したりすることが難しくはあるのですが、Web サイトやアプリ、商品のロゴや POP にしても、デザインを変えたときに顧客の反応のどこかが大きく変わることは珍しくありません。

特に Web やアプリは効果測定が比較的やりやすいというメリットもあるので、感覚的な仕事というイメージが強いデザインも、論理的思考・ビジネス思考が求められる場面が増えてきています。

アプリの場合は、短期的な売上よりもファンに対する価値の提供

良いデザインはもちろん短期的な売上にもつながりますが、短期的な売上であれば、広告・PR 企画のほうが適しています。
メディアや EC といった領域でも、一般的に「Web は広く浅く、アプリは狭く深く」という風に区別されています。

やはり、企業が自社アプリを持って成功した際の最大のメリットは “製品やブランドのファンをつくる” という長期的なものではないでしょうか。

例えば、ドイツ車メーカーのアウディでは、デザイナーに「売れる車をつくれ」とは指示しないそうです。

日産とアウディで仕事をしてみて、いろいろな違いに気付かされました。まずディレクターの考えがまったく違う。例えばアウディ時代、ワルター(・デ・シルバ)からは日産時代に言われた「売れるクルマをつくれ」というようなことは一度も言われませんでした。皆、とにかく美しいデザインを描くことに努めていたんです。野望もあったと思う。彼とA6、Q7、A5、A7などで一緒に仕事をしましたが、売れるかどうか考えたことはありません。もしも日本メーカーのデザイナーが”売れるためならなんだってする”と考えて仕事をしているとしたら、真逆と言いたいです。

引用記事:http://toyokeizai.net/articles/-/179917?page=2

車という製品は長く使うものですし、買い換えるときも同じメーカーで買ってもらいたいものなので、企業にとっては “ファンをつくる” ことが重要になります。そのデザインを担当する人間には、かなりの専門的なスキルが必要になるのでしょう。

UXデザイナーは、売ることを考えてサービスを考えてはいけないのです。売るために作ろうとすると売れるものは作れません。

引用:https://uxdaystokyo.com/articles/marketing-vs-ux/

アプリも、“優良顧客を増やしたい” という目的で開発されることが多く、自動車に通ずるものがあります。

事実、最近では、App Store が「テンプレートを使用して制作されたアプリを排除する」という方針を打ち出して大きな話題を集めています。この件は今後どうなるか注目ですが、将来的にはデザインを軽視しているアプリは不利な面が増えていくのかもしれません。

ですので、アプリは開発前に「どんな機能をつけることでビジネスに貢献するか」をハッキリと定義するマーケティング視点と、開発中の「どうしたらユーザーに愛されて、長く使ってもらえるか」というデザイン視点の両方が大切になるのです。

ユーザーレビューを見れば売上の予測も?

では、開発した自社アプリのデザインが優れているか、あるいは外注するために企業のデザイン力を判断するには、どうすればいいのでしょうか。

もちろん直接ユーザーに聞き込みを行ったりアンケートを取ったりという手段もありますが、アプリの場合は、アプリストアの公開レビューの点数や口コミの内容も大きな参考になります。

アプリのレビューは、ポジティブな意見もネガティブな意見も「レビューを書きたくなるような体験をしたときに書く」というユーザーが多いという調査結果があります。

参考:http://appmarketinglabo.net/appstore-review/

もちろん、コンテンツ面や機能面など、デザイン以外の部分が評価を大きく左右することもあります。

しかし、もし「使いやすい」「かわいい」といったコメントが多くつくようであれば、アプリの起動頻度やアプリ経由での実行動にも期待が持てるはずです。逆に「使いづらい」「必要な情報が探しづらい」という声が多ければ、アプリの存在意義が問われます。ですので、前者のようなユーザーを増やすことで、“ファンをつくれているか” という指標の目安になりますし、アプリ経由での売上、そして事業自体の売上にもつながります。

また、余談ではありますが、アプリストアに公開されている評価自体が、新規顧客の判断に大きく影響を与えるというデータもあります。もしまとまった予算を確保して広告を出しても、レビューの点数が低いと「広告を見たときはいいと思ったけど、やっぱりやめようかな…」と躊躇するユーザーも増えてきます。使いやすいデザインを生み出してアプリストアのレビューを高く保つことは、短期的にも長期的にも売上に影響を与えることでしょう。

(うちのブログの記事へ)

まとめ

  • デザインは人間の感覚、「商品を評価する」感覚にも影響を与える
  • 短期的な勝負の広告キャンペーンはマーケティングが、長期的な勝負のアプリはデザインの重要度が高くなる
  • レビューを書いてくれる程度のファンを増やせるかどうかは、デザインの良し悪しの指標の一つ
  • アプリストアのレビューが低くなると事業にもマイナス影響

極端な話、見積もりの中の「デザイン費」が高いか安いかは、そう簡単には判断できません。しかし「デザインが何故重要なのか」を理解し、「安くデザインしてくれる知り合いがいるから、機能さえちゃんと実装されれば…」と考える前に、もう一度アプリをつくる目的を思い出していただければと思います。

BackApp では、お客様とのお打ち合わせの際に「どんな画面構成のアプリになるか」をイメージしやすくなるようなサンプルをお見せすることも可能です。ご不明点などがありましたらぜひお気軽にご相談ください。

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